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パパと私

不倫をしちゃったパパだけど、今は普通に暮らしています。

私の知らないパパ

 

翌朝、いつもなら私より早起きなパパが、なかなか起きてこなかった。 

心配になった私が寝室を見に行くと、パパはまだ布団の中にいた。

 

「パパ、時間いいの?」

 

返事が無かった。

 

「パパ? どうしたの・・・?」

 

そう言いながら顔を覗き込むと、パパは少し苦しそうな表情をしていた。

 

「大丈夫? 調子悪いの?」

「うん・・・。 今日、会社休むよ。」

「何処か、痛いの?」

「胸が苦しくて、頭も痛いんだ・・・。」

 

パパが会社を休むのは、とても珍しい事だった。

だから、私は余計に心配になった。

 

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私は学校に行く子供たちを見送り、パパのいる寝室に戻った。

すると、部屋の中から小さな声が聞こえてきた。

その声は、私が聞いた事の無いパパの声だった。

 

 

私は寝室の扉を開けて、背中を向けているパパを見つめていた。

パパは私に気付き、その電話を切った。

 

「会社に連絡したの?」

「うん。 でも、今のは・・・。」

「あの人?」

「会社の人に俺が休むって聞いて、心配して電話をかけたって・・・。」 

 「そう・・・。」

 

私はそれ以上何も言わず、部屋を出た。

 

さっきのパパの声は、あの人にしか出さない声だ。

いつもより低めで、気を許したような親し気な言葉遣い。

まるで、知らない人のようだった・・・。

 

私の知らないパパが存在して、私の知らない二人がいる。

そして、私の知らない、二人だけの世界がそこにはあった。

 

普通、こんな時に電話なんかしないよ・・・。

 

私は、電話をかけてきた彼女にも、その電話を受けたパパにも、憤りを感じずにはいられなかった。

悲しいのと悔しいのとで、私の胸は張り裂けそうだった。

 

多分、パパは精神的な疲労が一気に溜まったんだと思う。

彼女との不倫が私にバレて、自分が今までしてきた事を後悔し、自責の念から体調を崩した。

それは、私とは違う形のストレスによるダメージだったと思う。

そんなパパを更に責め立てる事は、私には出来なかった。

あんな事をされても、嫌いにはなれなかったから。

 

ただ、もっと真実を知りたいと思った。

このまま何も無かったかのようには、やっぱり出来ない。

一体何が原因で、何処で何が起きていたのか。

私は、どうしても、どうしても知りたかった。

 

その日、子供たちが学校に行っている間、私たちはもう一度話し合いをした。

お互いの心をすべてさらけ出し、素直な言葉で気持ちを見せ合った。

 

これからも、夫婦として生きていくために。 

 

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初めから読みたいと思ってくれた方は、こちらの初回エントリをどうぞ。

不倫が変えた私の生き方 

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