パパと私

不倫をしちゃったパパだけど、今は普通に暮らしています。

割れたガラス

 

パパのYシャツの胸ポケットからメモを見つけたのは、確か朝の9時頃。

それから友人に来てもらい、パパと彼女に電話をして、

その後、一人で何もしないで・・・一体、どれぐらいの時が過ぎたんだろう。

 

ただひたすら涙を流し続け、私は、時の流れの感覚を見失っていた。

もう、私の中で時間は止まってしまっていた。

 

前にも後ろにも、もう進めない。

 

そう感じていたから。

 

あり得ないと思っていた事が残酷な現実となってしまった事に、私は始め、怒りを感じていた。

でも、パパにとって彼女の存在が自分よりも大きなものだった事を知り、自分の存在がすべて否定されたように思えた。

その時から、私の心は粉々に割れたガラスのように、「自分」というものを修復出来ない状態になった。

 

今まで築いてきたもの。

今まで積み重ねてきた時間。

 

そのすべてが、儚く思えた。

そして、何も知らずに過ごしていた自分が、とても虚しく思えた。

 

今まで過ごしてきた日々は、一体何だったんだろう。

パパは、どうしてこんな事を・・・。

 

私の頭の中は、疑問符でいっぱいだった。

パパと彼女の話を聞いていくら確信したといっても、まだ何も言葉で真実を聞いていない。

でも、彼らは絶対に、嘘を嘘で塗り固めている。

何かを守ろうと、二人で必死に嘘をついたに決まってる。

そんな風にしか、私は思う事が出来なかった。

 

このままじゃ、前に進めない・・・。

 

そう思った私は、もう一度パパに電話をした。

本当は、声を聞くのも辛かったけれど。

 

 

「パパ、何度もごめんね。」

「うん。」

「今日、帰り遅い?」

「うん、出張先での会議が長引きそうだから・・・。」

「そう・・・。」

「でも、出来るだけ早く帰るから。」

「うん。じゃあ、待ってるね。」

 

胸の苦しさが、私の体のすべてを押し潰そうとしているみたいだった。

呼吸をするのが苦しい。

息を吸う事も、吐く事も、いつものように自然に出来なかった。

まるで、体が「生きる」事を拒んでいるかのように感じられた。

でも、逃げるわけにはいかない。

 

パパを待とう。

今の私に出来る事は、それだけしかない。

 

そう決めて、子供たちが学校から帰宅した時に笑顔でいられるよう、妻から母親へと気持ちを切り替えた。

 

いや、妻ではなく、女だったのかもしれない。

私の中の「女」が、彼女を憎み、醜い嫉妬という感情で責め立てただけ。 

 

どちらにしても、私は負けた。

 

その時は、そうとしか思えなかった。

それは、とても言い表せないほど孤独な感情だった。

 

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初めから読みたいと思ってくれた方は、こちらの初回エントリをどうぞ。

不倫が変えた私の生き方 


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