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パパと私

不倫をしちゃったパパだけど、今は普通に暮らしています。

私を二度捨てたパパ

私はきっと、何かに怯えていたのかもしれない。 パパのためにパパが喜ぶことをしていたようで、本当は自分を守るためだったような気がする。 パパを幸せにしないと、また、パパの心に彼女の存在が浮かび上がってしまう。 そんな弱気な考えからだったのかもし…

二人の心が惹かれ合った理由

パパは、新しいレコードプレイヤーにお気に入りのレコードをセットして、懐かしい思い出の曲に浸っていた。 少し色の褪せた、レコードのジャケットを片手に持ちながら。 暖かな日差しが差し込む部屋で、私たちはしばらく音楽を聴いて過ごした。 私は、目を閉…

パパが感じていた寂しさ

自分の意思で自分の体を傷付ける。 そして、流れる赤い血を見て安堵感に包まれる。 そんな愚かな行為を、私はしばらく続けていた。 家族が寝静まった、暗くて寂しい部屋の片隅で。 でも、ある日、私の手首にある無数のためらい傷にパパが気付いてしまった。

死にたいと思う心

彼女の存在が消えればいい。 彼女なんて死んでしまえばいい。 そうしたら、もう何も心配しないで生きていける。 彼女さえいなかったら、パパは何処にも行かない。 ずっと私のそばにいてくれる・・・。 私はパパに不倫されたんだから。 彼女のせいで、幸せを…

彼女の死を願う

その夜、パパは私に彼女との事を話してくれた。 「あの日」から、パパはどんな些細な事でも隠さずに話してくれるようになった。 それは時として嬉しく、時として悲しい事でもあった。 「俺が自分の気持ちを話した時、彼女は泣いていたよ。 ママにはもちろん…

疑心暗鬼の心

彼女のパパに対する執着が、二人の想いの深さを物語っていた。 「前のような関係でなくてもいいから、時々会いたい・・・。」 パパに、そう素直な想いを託した彼女。 その想いを、男として強く拒めなかったパパ。 その現実は、私の心を狂わせた。 「あの日」…

妄想の中のふたり

翌朝、パパはいつも通りに身支度を済ませ、私にこう言った。 「ちゃんと、話をつけてくるから。」 私は小さく頷き、いつも通りにパパを見送ろうとした。 でも、玄関でパパの背中を見た途端、涙がこぼれてしまった。 「どうしたの・・・?」 パパが、そう言い…

パパの決意

子供たちがいない静かな部屋で、私たちは話をした。 私はパパの体調を気遣い、焦らずに、ゆっくりと話をしようと思っていた。 でも、パパもまたそんな私の気持ちを気遣い、辛い体を起こし、きちんと向き合ってくれた。 きっと、今が一番大事な時だと、パパな…

私の知らないパパ

翌朝、いつもなら私より早起きなパパが、なかなか起きてこなかった。 心配になった私が寝室を見に行くと、パパはまだ布団の中にいた。 「パパ、時間いいの?」 返事が無かった。 「パパ? どうしたの・・・?」 そう言いながら顔を覗き込むと、パパは少し苦…

二人の影

パパに抱きしめられていても、私は夢の中にいるように思えた。 起きてしまった事を、頭はわかっていても、心が拒絶しているみたいだった。 冷静さを取り戻したくても、悲しすぎて出来ない。 こうして強く抱きしめられても、パパの背中に腕を回す事が出来ない…

折れかけた心

静まり返った部屋にパパの声が響いた後、私は涙を拭きながら話を続けた。 今向き合わないと、私たちは駄目になる。 そんな悲しい予感がしたから。 「パパ。 これから、どうしたい?」 私は、もう一度パパにそう問いかけた。